水でつくって水に戻る究極の環境負荷ゼロの技術

 ノズルを清潔にするには、たとえば市販の洗剤のタンクを設置して交換するのが早道ですが、それだとタンクが空になったまま使われるケースが大半になりかねないし、何千万個ものトイレから洗剤が流されるという状況がもたらす環境への負荷は莫大なものになってしまいます。それより、もともとの水の力を引っぱり出す方法はないかと考えて、水を電気分解する方法を模索しはじめました。
 そもそも、水道水にしても井戸水にしても、水には塩化物が含まれています。海水に含まれる塩化ナトリウムはその代表例ですが、海水ほど味覚に感じ取れないとはいえ、日常生活で使う水には必ず塩化物が含まれているということです。その塩化物を電気分解すると、市販の漂白剤と同じ成分である次亜塩素酸ができます。次亜塩素酸は衛生薬剤のなかで唯一、人体への影響がきわめて低い存在であることは、世界的に知られています。つまり、水に電気を通し、ある特定の分解をすれば、漂白したり、油分を分解したり、除菌する力が生まれるということですね。
 それから、もうひとつの大きな特徴として挙げられるのは、電気分解した水は放っておくとまた元の水に戻るということです。市販の漂白剤は除菌性能を保つためにわざと強アルカリにしてあるので、大量に流すと環境によくないんですが、時間がたつと水に戻る電解除菌水は、いわば究極の環境負荷ゼロの技術といえます。
 今、こんなふうに偉そうに説明していますが、じつはこれ、実験中に偶然発見したんですよ。ある担当者が電解除菌水をつくり溜めしておいて翌日使おうとしたら、ただの水になっていたので、「なくなっちゃった」と大騒ぎになって(笑)。いろいろ調べても原因がわからないので、ちょっと落ち着いて、電気分解後の濃度を追いかけてみたら、2~3時間かけてゆっくり濃度が下がり、水に戻っていくことがわかった。これは使える、ということになったんです。
 電流を強くすれば除菌効果も高くなりますが、性能が十分発揮できる程度にとどめてありますので、使う電気もわずかで、乾電池レベルです。電気代にすると月1円前後で、薬品も使わず、しかも新発売の「アプリコット」またはウォシュレット一体形便器「ネオレスト」のAHかRHタイプをご購入いただけば、お値段据え置きで、もれなく電解除菌水ノズル洗浄機能がついてくるので、お買い得です(笑)。

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