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UD style TOTOのユニバーサルデザイン

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ホッとワクワク+(プラス)

Vol.6Vol.6
リタイア後のリモデル 趣味と暮らしやすさを両立した住まい 各スペース編 埼玉県 (有)一・番家工務店の事例リタイア後のリモデル趣味と暮らしやすさを両立した住まい 各スペース編埼玉県 (有)一・番家工務店の事例

メインルーム

今回のグラフは、平成22年に内閣府が60歳以上の高齢者に対し、過去5年以内に行ったリフォームについて訊ねたものです。「手すりの設置」「浴槽を入りやすいものに取替え」「台所のコンロを安全なものに取替え」など、身体の変化に備えて、より安心、快適に毎日を過ごすための変更が多いことが分かります。特に目立つのが、キッチンや浴室といった水まわり。頻繁に使う場所から、優先してリフォームを計画している様子が読み取れますね。


vol.05とvol.06では、リタイア後に、お住まいのマンション住戸を全面リモデルした事例を紹介します。次男とのふたり暮らしのため、3LDK・延床面積76m2の間取りを、広々とした1LDKに変更しました。このような大胆なリモデルに伴い、キッチンやトイレなどの住宅設備機器の交換、生活動線の見直しだけでなく、これまで悩みの種だった通風や採光といった性能も改善することができました。また、間取りや各部屋のレイアウトは、今後の身体状況の変化を見越し、介助や車いすを使用してもスムーズに生活できるように工夫しています。動きやすいシンプルな間取りに徹しながら、壁材や照明をアクセントに使い、住まい手のイメージに合う和洋折衷のインテリアに仕上げました。
vol.06では、デザインや使い勝手ともに大きく変わった、キッチン、浴室、収納の3か所にスポットを当て、詳しく見て行きます。

高齢者がリフォームを行った箇所(複数回答) 平成22年総数(n=2,062)

L字型のキッチン

お客様が気軽に座れるよう、カウンターをつくりつけている

設備をコンパクトにまとめ作業性がアップしたキッチン

設備をコンパクトにまとめ
作業性がアップしたキッチン

奥まった場所に壁付けされ、調理スペースが狭いうえ、食器棚が置きにくいなど悩みが多かったというキッチン。リモデル後はL字型のキッチンに変更しました。コンパクトな空間の中に調理台、設備機器が配置され、作業性が格段に改善されています。手持ちの食器棚をキッチンに置けるので、片付けもスムーズです。住まい手は、対面式のスタイルもお気に入り。来客時は、調理しながら、おしゃべりを楽しんでいます。


水まわり

左/空間を広くとるため、便器はコンパクトなサイズを選んだ
右/浴槽はまたぎやすい高さと、足を伸ばして入れる長さを重視
【TOTO製品】
浴室:「WHシリーズ」/洗面化粧台:「サクア」/トイレ:「ネオレストハイブリッドシリーズ RHタイプ

空間に余裕を持たせて動きやすい水まわりに

空間に余裕を持たせて
動きやすい水まわりに

トイレ、洗面所をワンルームにすることで、マンションという限られた面積の中でも、十分な広さを確保することができました。万が一、身体が動きにくくなったときでも、空間に余裕があれば、衣類の着脱もスムーズに行えます。水まわりには最低限の手すりを設け、今後、身体の変化に合わせて増設する予定です。また、窓がなくても快適な環境が保てるように、壁面には調湿と消臭効果のある壁材を採用しました。


リビングの収納

左/趣味の着物の着付けをするリビングのTVボードには和装小物を
右/ベッドコーナーそばの壁面にはクローゼット。動線をふさがない引き戸に

収納スペースは、「使う場所のそば」を徹底

収納スペースは、
「使う場所のそば」を徹底

それぞれの収納スペースは、入っている物を使う場所の近くに配置しました。現在はもちろん、万が一、歩行しにくくなったときも出し入れが面倒にならず、室内も散らかりにくくなります。これには物を置いた場所が分かりやすく、他の人に片づけを頼みやすいというメリットもあります。また、今後生活が変化していくことを想定して、収納は最低限につくり付け、それ以外には適宜置き家具を買い足すように提案されています。


家族構成/母+次男 
築年数(リモデル完成時)/30年 
リモデル工期/30日 
リモデル面積/76u  
リモデル費用/約570万円  
設計・施工/(有)一・番家工務店


お話をうかがった会社
設計・施工 (有)一・番家工務店

渡辺昌宏・代表。2005年に創業、現在は従業員数6名。埼玉県南エリアを中心に住宅の新築、リモデルを、設計から施工まで手がける。一級建築士・インテリアコーディネーターの加藤明子さんによるきめ細かなヒアリング、プランニングも評判。一・番家工務店ホームページ


【編集後記】

リタイア後は、身体の変化を迎える時期でもあります。リモデルの際は、そのときの生活スタイルや好みだけでなく、その後の身体の変化も念頭に入れてプランニングしていくことが、快適に住み続けられる住まいづくりのポイントといえるでしょう。
今回紹介したお宅では、76m2のマンション住戸を1LDKに変更するというダイナミックなリモデル・プランの端々に、快適さはもちろんのこと、住まい手が自分らしく住み続けていけるような配慮が盛り込まれていました。リモデルの成功には設計者の心配り、また、設計者と住まい手のコミュニケーションが重要なのだと実感しました。 介川亜紀


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構成・文/介川亜紀 監修/日経デザイン 2012年10月26日掲載
※『ホッとワクワク+(プラス)』の記事内容は、掲載時点での情報です。

次回予告
vol.07は、団地再生 快適な生活とコミュニティの創造・住戸編をご紹介します。
2012年11月下旬公開予定。