TOTO
POST-OFFICE
 
POST-OFFICE
ワークスペース改造計画
4刷
著者=岸本章弘、仲隆介、中西泰人、馬場正尊、みかんぐみ
発行年月=2006年2月
体裁=四六判(128×188mm)、並製、344頁
ISBN=978-4-88706-266-5

アートディレクション=佐藤直樹(ASYL DESIGN/ASYL CRACK)
ブックデザイン=溝端貢(ASYL DESIGN)、中澤耕平(ASYL CRACK)

定価=本体1,800円+税
『POST-OFFICE』刊行記念トークイベント
空間は働き方をどう変えるのか?
出演=岸本章弘、竹内昌義、仲隆介、中西泰人 
司会=馬場正尊
イベントレポート
ワークプレイスから、新しい時代の働き方をデザインする。
あなたは、今の自分の働き方に満足していますか? 情報ツールも発達してずいぶん便利になった世の中ですが、私たちオフィスワーカーの働き方はちっとも楽にならないような。情報のスピードが速まったせいで、次から次へと寄せられるメールや会議に追われ、目の前の課題をこなすのが精いっぱい。「こんな行き当たりばったりのやり方はもういやだ!」とか「新しいアイディアなんて、考える暇なんてないよ~!」なんて、悲鳴をあげたくなる日々を過ごしているのが実状ではないでしょうか?

そんな閉塞感に陥りがちな毎日の仕事を、自分たちのいる「場所」の状況を変えることで、より自由で創造的なものに変えていくことができるのではないか? 本書は、クリエイティブな働き方を模索している現代のオフィスワーカーの方々に向けて、「働く環境=ワークスペース」という観点からさまざまなきっかけを提案する、画期的なアイディア集です。
アイディアと理論から考える。テーマは「コミュニケーション」。
本書のキートーンになっているテーマは「コミュニケーション」。メールやインターネットの発達のおかげで、場所や組織の枠組みを超えた自由な働き方ができるのがこの時代の特徴。その反面、相手と直接対話する機会が減ったことで、意思の疎通が難しくなっているのも事実です。今こそ、コミュニケーションを効果的に行うための仕掛けが必要。本書では、アイディアと理論の2本の柱で、豊かなコミュニケーションと創造的な働き方を考えます。

■アイディア……この本の主軸を成している要素。新しいワークスタイル、ツール、スペースについてのさまざまなアイディアスケッチを、コミュニケーションの距離によって「パーソナルスケール」「ミーティングスケール」「フロアスケール」「ビルディングスケール」「スケールレス」の5つに分類しています。今すぐ使えるネタから荒唐無稽な発想まで、目からウロコのアイディアがいっぱい。さらに、海外から集めてきたよりすぐりのワークシーンも満載。ちょっとした風景の中に、新しい働き方のヒントが数多く隠れています。

■理論……巻頭論文「働く環境のデザイン」では、ワークスペースデザインの価値について、問題提起も含めて解説。さらに本書のアイディアをより深く理解していただくために、「マグネット」(人びとの対話をうながす小道具)、「ステイタス・マーカー」(自分の状態を相手に知らせるサイン)、「ビジュアライゼーション」(自分の能力や気持ちを可視化すること)といった重要なキーワードやキーセンテンスを、17のコラムで解説しています。
研究者からデザイナーまで、多彩なアプローチがアイディアを豊かにする。
著者は、ワークプレイス研究の第一人者・仲 隆介氏をはじめ、慶應大学で情報空間研究に携わりメディアアーティストでもある中西泰人氏、先進的オフィスの研究情報誌『ECIFFO』の編集長・岸本章弘氏、多くのオフィスのコンヴァージョンを手掛けている建築家・馬場正尊氏、そして住宅、オフィス、教育施設、展示構成まで多彩なデザインを行っている異色の建築集団・みかんぐみといった豪華な面々。いずれも、多彩なアプローチで空間づくりに取り組んでいるスペシャリストたちです。世界各地を飛び回ってさまざまな組織や第一人者たちと仕事をしてきた「リアルワーカー」である彼らが、時代の空気とニーズを確実に捉えた実践的な提案を行っています。

まずは、「働く」こと自体の既成概念を今一度疑ってほしい。その上でこの本をあらためて開いたとき、今まで気づかなかった発想が生まれてきてほしい。そんな「働き方のブレークスルー」になりたいという願いの込められた一冊です。
プロフィール
岸本章弘 Akihiro Kishimoto
1958年生まれ。コクヨオフィス研究所主席研究員。次世代オフィスのコンセプト開発とプロトタイプデザインに携わる傍ら、オフィスの研究情報誌『ECIFFO』編集長として先進オフィスの動向とコンセプト提案を展開している。
仲隆介 Ryusuke Naka
1957年生まれ。京都工芸繊維大学デザイン経営工学科助教授。情報社会における建築・都市をテーマにさまざまな活動と研究を行う。近年の中心テーマは、次世代のワークプレイス提案。
中西泰人 Yasuto Nakanishi
1970年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部助教授。感性情報処理、実世界志向インターフェイス、モバイルアプリケーションの研究を行いつつ、空間デザイン、メディアアートの制作を行う。
馬場正尊 Masataka Baba
1968年生まれ。建築家、ジャーナリスト。Open A主宰。設計、執筆、都市計画のコンサルティングなど、都市をテーマに多岐にわたる活動を行う。
みかんぐみ MIKAN
加茂紀和子、曽我部昌史、竹内昌義、マニュエル・タルディッツの4人のメンバーと10人のスタッフからなる建築設計事務所。戸建住宅から保育園、グループホームやライブハウスなど多様なタイプの建築設計を中心に、家具、プロダクト、展覧会の会場構成まで幅広くデザイン活動を展開している。
目次

巻頭論文「働く環境のデザイン」仲隆介

■アイディア
PERSONAL SCALE
text「職場をまとう個人」馬場正尊

MEETING SCALE
Text「議論を噛み合わせるために」仲 隆介

FLOOR SCALE
Text「集う空間、物語る空間」岸本章弘

BUILDING SCALE
Text「考える気持ち」みかんぐみ

SCALELESS
Text「Less is more.」中西泰人

■コラム

資料:ワークスペースの変遷

関連書籍
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著者=月尾嘉男、『カーサ ブルータス』編集部(吉家千絵子、西田善太)、松村秀一、押井守、種田陽平、五十嵐太郎
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監修=田尻裕彦、石堂威、小巻哲、寺田真理子、馬場正尊
登場建築家=青木淳、塚本由晴、阿部仁史、石山修武、磯崎新、伊東豊雄、岸和郎、隈研吾、小嶋一浩、篠原一男、妹島和世、曽我部昌史、千葉学、太田浩史、内藤廣、西沢立衛、長谷川逸子、原広司、藤本壮介、藤森照信、槇文彦、松原弘典、山代悟、山本理顕、吉村靖孝
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著者=淵上正幸
登場建築家=難波和彦、みかんぐみ、ADH、坂本一成、バーナード・チュミ、北山恒、古谷誠章、ドミニク・ペロー、大江匡
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ナビゲーター=五十嵐太郎
著者=アトリエ・ワン、ファクター エヌ アソシエイツ、遠藤秀平、西沢立衛、阿部仁史+小野田泰明、梅林克、クライン ダイサム アーキテクツ、マツオカ・ワン・アーキテクツ、みかんぐみ、宮本佳明、三宅理一、五十嵐太郎
企画・編集=ギャラリー・間