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UD style TOTOのユニバーサルデザイン

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ホッとワクワク+(プラス)

vol.13Vol.13
リスタートへの家づくり 第2の人生を謳歌する住まい・間取り編 東京都A邸リスタートへの家づく第2の人生を謳歌する住まい・間取り東京都A邸

リビング

vol.13とvol.14でご紹介するのは、60代女性が主役のヴィンテージ・マンションのリモデル事例。約130m²をゆったりと仕切り、品の良いシックな色調でコーディネートしたお住まいは、大人の女性の余裕と知性を感じさせます。出版社で編集者として多忙な日々を過ごした後の、第二の人生を楽しむステージにふさわしい空間です。

Aさんがリモデルしたのは、築約40年のマンションの一室。家族を続けて亡くしたことを機に、リモデルに踏み切りました。以前使っていた家具や調度品は大半を処分し、住戸はスケルトンまで解体して間取り、内装を刷新することに。「当時、意気消沈していた私に、リモデルで自分らしい環境をつくり出すことが新たなスタートのきっかけになる、と友人がすすめてくれました」とAさんは思い返します。

設計を依頼したラブアーキテクチャーの建築家、浅利幸男さんに、当初希望したのは2点。「ただ広いだけでなくくつろげること」「日々の掃除がしやすいこと」でした。
浅利さんは、Aさんが今後長らく心地よく住まうために、そういった希望も念頭に置きつつ、機能的および精神的なユニバーサルデザインの両立を心掛けてプランニングに取り組んだと言います。「どの住まいでも機能性の追及は当然のこと。設計で目指すべきは美しさ」と浅利さん。
また、Aさんが全部屋を持続的に使いこなせるよう配慮。すべての部屋が「通り道」であり「居室」であるように、廊下がなく、全部屋を通り抜けられる回廊のような住まいを目指しました。

このvol.13では、間取りの工夫にスポットを当てます。少人数から大人数のゲストに対応しやすく、変わりなく心地よく過ごせるアイデアにご注目ください。

Before

Before図面

Before写真以前のリビングダイニングは、リモデル後の約半分の広さだった

After

After図面

DATA
構造/RC造 9階建9階部分
築年数(リモデル着工時)/約40年
延床面積/129.9m²
リモデル面積/129.9m²
リモデル工期/2012年12月〜2013年5月
設計/有限会社ラブアーキテクチャー一級建築士事務所 浅利幸男
施工/栄伸建設

開放感のある部屋

寝室上/リビングダイニングから隣の寝室の出入り口を見る
左/寝室の出入り口は左からリビングダイニング、中央がリビングダイニングと書斎、右がゲストルームへと通じる

出入り口は移動しやすさと隣室のほどよい目隠しを意識

出入り口は移動しやすさと隣室のほどよい目隠しを意識

A邸ではユニバーサルデザインを心掛け、なるべく各部屋や廊下の床レベルの統一を図ったほか、出入り口を開け放しにできる引き戸にしています。連続する部屋の出入り口にはモールディングをあしらっているので、隣の部屋が目に入ったとき、その様子が絵画のように見えてきます。「空間に広がりと落ち着きを生む演出です」(浅利さん)

水まわり

出入り口の階段上/寝室から浴室と洗面室を通じ、ゲストルーム方向を見る
左/寝室からゲストルームへ。新たに給排水管を引くため床レベルに差が生じたが、緩やかな階段でらくに昇降可能

主寝室とゲストルームの間に浴室住まい手とゲスト双方が気軽に使う

主寝室とゲストルームの間に浴室住まい手とゲスト双方が気軽に使う

リタイア後は、家族や友人と交流を楽しむ機会も増えます。つまり、ゲストを招いたとき、ゲストと住まい手の双方ともが無理なく心地よく過ごせることもユニバーサルデザインといえるでしょう。Aさんと浅利さんは、ゲストの滞在も想定して浴室と洗面室の位置を検討しました。その結果、浴室と洗面室が主寝室とゲストルームの間に配され、互いが着替えなどを抱えてすれ違うことなく気楽に行けるようになっています。またここは、窓がそばにあり、開放感や通風が十分に得られる場所でもあります。

本棚のある廊下

書斎上/玄関からリビングダイニングまでの廊下沿いに本棚を設置
左/リビングダイニングから主廊下へのショートカット通路に書斎を

本棚や書斎はあえて廊下沿いに思い立ったとき気軽に活用

本棚や書斎はあえて廊下沿いに思い立ったとき気軽に活用

A邸ではエントランスから続く本棚を、リビングダイニング付近の通路上に配しています。この位置であれば、通りがかったときに気軽に本を手に取ったり、ゲストが読書を楽しむスペースにもなります。また、こうした物の増えがちなコーナーをリビングダイニングから外すことで、ゲストをもてなす場所でもあるリビングダイニングのインテリアの雰囲気やくつろぎ感を保ちやすくなります。

リタイア後リモデルの傾向とは?

リフォーム(リモデル)工事を目的、施主の年齢別にみた調査では、60 代では「使い勝手の改善、自分の好みに改装する」という項目の比率が、他の年代に比べて高くなっています。仕事をリタイアし子どもが独立した後は、長らく住んだ我が家を見直す機会。現時点およびこれからの自分にとって本当に住み心地の良い住まいを考え直し、リモデルする傾向が読み取れます。

リフォーム(リモデル)工事の目的 グラフ

お話をうかがった会社
有限会社ラブアーキテクチャー一級建築士事務所

建築家、浅利幸男さんが主宰する設計事務所。落ち着いた佇まいの住宅、商業施設、別荘の新築、リノベーションを得意とする。ヒアリングを重ね、そこから読み取った住まい手人生を設計に重ね合わせている。作家など著名人の依頼も多い。ラブアーキテクチャー一級建築士事務所ホームページ


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写真/山田愼二 構成・文/介川亜紀 監修/日経デザイン 2013年6月21日掲載
※『ホッとワクワク+(プラス)』の記事内容は、掲載時点での情報です。

次回予告
vol.14はリスタートへのリモデル 第2の人生を謳歌する住まい・ 水まわり編をご紹介します。
2013年7月下旬公開予定。