トートー × マガジンハウス グリーンジャーナル
環境をとりまく問題にもっと敏感でありたい。そして、毎日の生活にエコを楽しく取り入れたい。環境をテーマに最前線で活躍するジャーナリストがいま注目すべきニュースやアクションをレポートします。
グリーンジャーナル VOL.9 ファッションも、エコに楽しむ時代です。
いのうえ あきこさん
編集・ライター / いのうえ あきこさん
編集・ライター。“暮らし”“生活”からみた農や食、ごみやエネルギー問題をはじめ、CO2排出を減らした社会「低炭素社会づくり」と音楽とをミックスしたしたテーマなどで、雑誌やウェブで企画、編集、執筆を行う。
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エシカル・ファッションってなに?

モードの世界に生まれたエコの意識。

ここ数年、ファッションの世界で「エシカル・ファッション」という言葉を耳にします。エシカル=ethical とは、"倫理的な"、"道徳的な"という意味。ファッションが理論的、あるいは道徳的というのは、どういうことなのか、業界に詳しい、ファッションジャーナリストの生駒芳子さんに伺うと、

「ファッション──服はこれまで、素材であるコットンの栽培をはじめ、染料そして製造工程で使われる水の量など、環境に負荷をかける方法で大量に生産されてきました。そして大量に作るために、労働条件が整っていない発展途上国に経済的、人道的に負担をかけるような生産方法もたくさん採られてきました。昨今の環境問題や自然保護、そして人権問題などを背景に、これまでのように環境を汚染したり、人権をおびやかし搾取するような製造方法ではない服を作ろう、という考え方が誕生しました」と話します。

つまり、環境や社会的問題を考慮した方法で製造されたもの。それは土壌汚染や水質汚染を招く農薬や化学薬品をたくさん使用しないオーガニックコットンであったり、労働に対して正当な価格が支払われるフェアトレードの素材であったり。農薬をあまり必要としない麻(リネンやへンプ類)や竹素材のもの。乱獲の心配がされる野生動物の毛や革を使っていないもの。人工染色よりも植物染料を使ったもの、などが考えられます。

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エシカル・ファションの動き。

「このような考えのもと、ファッションでエシカルを追求しようという動きが始まったのは、主にイギリスから。ここから広まって、2004年頃からパリコレと平行してエシカル・ファッション・ショーの催しが開催され、ロンドンの展示会『エステティカ』、ニューヨークの『フューチャーファッション』と続いて、多くのデザイナーたちの意識も目覚め始めたようです」と生駒さん。

イギリスでは90年代からオーガニックコットンを使った服作りするデザイナーが登場。その後、数々の有名なデザイナーがロンドンやニューヨークで開催されるエシカル・ファッション・ショーに出展。2001年に自身のブランドを立ち上げたポール・マッカートニーの次女でファッションデザイナーのステラ・マッカートニーは、動物愛護、環境保護の立場から皮や毛皮を使わない独自のスタイルを展開しています。またラグジュアリーブランド、フェンディ家の三女であるイラリア・ヴェントゥリーニ・フェンディは、再利用素材を用いたファッション&デザインを提案するカルミナ カンプスを立ち上げました。今年になって英国女優のエマ・ワトソンもピープル・ツリーとのコラボブランドを展開、オーガニック&フェアトレードのキュートなファッションを発信しています。こういったデザイナーはコレクションにエシカルな要素を取り込むと同時に、NGOや企業とコラボレーションし、広く私たちにメッセージを伝えます。

日本でも、昨年春に東京でも開催されたエコ見本市「グリーンEXPO」で、初のファッションエリアが設置されました。そのプロデュースを務めたのが生駒さん。エコ意識が高いと言われるアニエスベー、ヨーガンレール、45rpmなどと協力して、エシカル・ファッションというムーブメントを日本へ広めてくれました。ここでは、いま注目されているエシカルなブランドをいくつかクローズアップしています。

そして、次回(パート2)では、私たちにできるファッションからのエコアクションを考えたいと思います。

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1 2 PART:2  私たちにもできる、エシカルファッション