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UD Style TOTOのユニバーサルデザイン

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TOTOと日経デザインが見つけた、身近なユニバーサルデザインを紹介するサイト「ホッとワクワク」。第21回からは再び、いろいろな施設のユニバーサルデザインにフィーチャーしていきます。

暮らしのUD

ホッとワクワク

TOTO×日経デザイン

第25号
みんな元気に遊んで学べる保育所 2

第24回と第25回は、神奈川県平塚市の「みどり保育所」。開園32年目の2011年3月に、場所を変え園舎を新築しました。新たな園舎は、0歳児から5歳児までが安全に楽しく過ごせ、また、無理なく生活習慣を身につけられる保育所を目指して「見える」、「見せる」、「見守る」をキーワードにデザインされています。今回は、園内のさまざまな場所に溶け込んでいる、子供たちの安全を守るアイデアに注目しました。そこには、予想外の行動を取りがちな子供たちにも、より自由に保育所を使いこなしてほしいという想いがあふれています。

みどり保育所外観中庭を囲むように保育室がレイアウトされた園舎。中庭沿いの窓辺に立てば、中庭で遊ぶ子供たちも、1、2階の保育室の様子もひと目で確認することができる。認可定員は150人(写真提供:バウハウス 井上隆司)

アイデア4 サッシの間にクッションを入れ、指はさみを完全防止

みどり保育所は中庭を囲むように保育室がレイアウトされており、園児たちはそれぞれ自由にサッシを開け閉めして、好きな場所から中庭に出入りしています。
園児たちの指はまだ細く柔らかいので、サッシの間に挟まれると骨折など大きな事故につながります。無造作に動かしているうちに、指を挟んでしまうケースも少なくないでしょう。みどり保育所では、あらかじめそういった行動を予測して、一旦あけると完全には閉まらないような仕組みをつくりました。取り付けた幅2センチほどのストッパーが、開けた瞬間に、サッシと窓枠、あるいはサッシとサッシの間に自然にパタンと倒れるのです。その後は、閉めようとしてもサッシと窓枠の間に必ず隙間ができるので、指を挟むことはありません。また、保育士さんたちも、子供たちの出入りを過剰に気にすることなく、遠くからゆったりと見守っていることができます。こういった機能的なフォローも、子供たちや保育士さんたちに笑顔が絶えない理由(わけ)といえそうです。

保育園側から見た中庭の様子保育室側から中庭を見たところ。中庭に沿って、金属のフレームのサッシが連続している(写真:バウハウス 井上隆司)

ストッパーが倒れて隙間ができている写真左上はサッシを閉めているとき。窓枠に取り付けたストッパーはまだ立ったまま。右上とイラストはサッシを開けた後、ストッパーがサッシの間にパタンと倒れている様子。子供の手の届かない高い位置にある(写真:特記以外は山田愼二)

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アイデア5 掲示板の蛍光灯は、樹脂性のカバーで破片の飛散を防ぐ

子供たちや保護者が必ず通る各保育室の前の廊下には、大切なお知らせを貼る掲示板があります。実は、掲示板を照らしている蛍光灯にも安全対策が施されています。下の写真を見ると、蛍光灯を樹脂性のカバーが覆っているのがわかるでしょう。「割れてもガラスが散らばりません。設計事務所から提案があり、災害対策を兼ねてカバーをつけてもらいました」と園長の落合陽子さんは話します。
また、壁のオレンジ色のパネルはスチール製なので、紙は画びょうではなくマグネットで留められます。これは、子供たちが針を触ったり、落ちた画びょうを踏んだりしてケガするのを防止するため。保育士さんがお知らせの交換や並べ替えを、より短時間で行えるのもメリットです。毎日親子が一緒に目にする掲示板回りには、常に安全で、楽しく使えるデザインがぴったりです。

蛍光灯カバー蛍光灯にかぶせられた樹脂性のカバーは、ホームセンターなどでも入手可能

お知らせボード掲示板はオレンジ色のパネルが使われ、照明も当たっているため、貼ってあるお知らせに自然に目がいく

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アイデア6 2か所同時にスイッチを押すと、エレベーターが稼動

子供たちはエレベーターのボタンを押すのも、乗るのも大好き。目の前にあれば、つい何度でも乗りたくなってしまいます。そこで、みどり保育所では特別仕様のエレベーターを採用しました。このエレベーターは、パネルの上部と下部の2か所のボタンを同時に、ある程度強い力で押し続けなければ稼動しません。「2つボタンを押すと動く」ということは子供たちにとってまだ理解しにくいだけでなく、上のボタンは手が届きにくい高さにデザインされています。保育室付近にもかかわらず、これまで、子供たちだけで動かして遊んでいたことはなかったそう。この安全対策のおかげで、ベビーカーや給食用ワゴンを最も効率的に移動できる場所に、エレベーターを設けることができたのですね。

2つボタンを押すと動くエレベーター高い位置のボタンは、大人の女性の肩ほどの高さ。3〜5歳児のほとんどは手が届かない

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(日経BP社「日経デザイン」 介川亜紀 フリー記者)2011年11月28日掲載
※『暮らしのUD ホッとワクワク』の記事内容は、掲載時点での情報です。

次回予告
第26回は、12月中旬に公開予定です。

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