編集ノート

数年ぶりの再訪

文=伏見唯

特集に掲載したケーススタディは、過去にも一度取材に行った住宅だった。つまり、今回の取材はどれも数年ぶりの再訪であった。一般的に建築を再訪したとき、最初の訪問とは異なる感想をもつことが多いだろう。最初の訪問のときに感動した心は、分析の眼に変わる。再訪までの月日が、その建築のことを考える時間となり、人間の思索を育むにちがいない。しかし、今号で取材した「ヴィンテージ住宅」の再訪では違った。初めて訪れたときの、理屈ではない激しい感動は、今回も心に湧き上がった。
いつまでも人を感動させる建築がある。そうした建築の明るい未来を、望んでやまない。