TOTO通信 2014年秋号

特集/
和の再構築
横内敏人の
融合にみる

“WA” Special Feature The WA Style by Yokouchi Toshihito

日々の暮らしから和の香りが希薄になって久しいような気がする。建築の形だけの問題ではないのかもしれない。日常的なものだった客を迎える住まいの形が消え、軸や書を飾る習慣も遠いものになった。日々花を生ける人たちもそう多くはなさそうだ。まして住まいに自然を写した庭をイメージする人は、ほとんど消えてしまったといいたくもなるときがある。
暮らしが椅子になったからではない。父親たる家長の力が衰えたからでも、座敷や茶室をつくれないから和でなくなったというわけでもないだろう。数寄屋ばかりではなく、現代の暮らしの様式に答える和の形はどこにあるのか。横内敏人さんの仕事のなかにそれを訪ねてみた。

表紙写真/「森のアトリエ」の前に立つ横内敏人さん
写真/藤塚光政