3階建て、建て替え、2×4、すべてに理由がある

 泉北ホームが、ニッチな市場に特化したのは、「大手や地元工務店が手を出さない」ことだけが理由ではなかった。
「ミニ開発の家には駐車スペースのない家が多かった。車をもっている人は、外に駐車場を借りている。だから、ガレージ付きの家に建て替えられれば、駐車場代を建て替え費用にまわすことができるはずだ、と」
 ガレージ付きの家を狭小地に建てようとするとき、当時、都市部では解禁されたばかりだった木造3階建ては規制が多くて不向き。当初は1階がRC造、2、3階が木造の混構造を採用することも多かったそうだ。
 その後、次第に2×4工法の比重を高めていくことになるが、これもまた施工性や安全性ばかりが理由ではない。
「当時の住宅金融公庫では、3階建てに100万円の割増融資が受けられました。2×4なら、簡易耐火建築物でさらに100万円。つまりウチで建て替えれば200万円余計に借りられる。おまけに公庫の検査があって、いわばオカミのお墨付きまでもらえる。地場の無名な工務店でも、お客さまからそういう信用が得られることが大きかった」
 阪神・淡路大震災で2×4の耐震性が注目されたことも追い風となる。地震の翌年には、工法を2×4に絞り、以降、「2×4の3階建て」が泉北ホームの代名詞となっていく。

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