第8回 トイレ川柳大賞 審査員コメント

第8回 トイレ川柳大賞 審査員コメント

26,525句ものご応募の中から選ばれた入賞作品についてのコメント。

選考内容について<

今回は応募総数26,525句という多くの応募をいただき、その中から、「おしりだって洗ってほしい」のコピーライター仲畑貴志氏に選考いただき、最優秀賞(1句)・GREEN CHALLENGE賞(1句)・キッズ賞(4句)・優秀賞(14句)・佳作賞(20句)が決定しましたのでご紹介します。

ほんの小さなスペースのトイレですが、日常生活のなかで重要な役割を担っていることがわかる句や、様々な悩みや喜びが詰まっていることが分かる句など、たくさんの句が寄せられました。

最優秀賞・GREEN CHALLENGE賞・キッズ賞・優秀賞の20句については、TOTO出版発行のトイレットペーパー型のトイレ川柳集「第8回トイレ川柳大賞(¥350予定)」に掲載し11月10日(いいトイレの日)に出版予定です。

審査員コメント

コピーライター 仲畑貴志氏

『TOTOトイレ川柳』も8回目となりますと、どうしても嘗て表現されてしまった視点との重複が出てきます。まず思いつく視点。「紙がない」や「ニオイ」問題は、やはり誰かがもう表現してしまっていることが多い。同一視点でも、抜群の表現力があれば凌駕できるのですが、なにしろ川柳は5・7・5という最短の表現ですから、使える語彙が少なく、なかなか困難です。それと、傾向と対策という問題があります。投稿するからには入賞したい。これは誰しもがもつ普通の願望ですから、過去に学ぼうとする。そこで、傾向と対策をこらすのですが、表現というものは個の尊重ですから、作者自身の独自性が大事なわけですね。過去に学ぶことは態度として間違ってはいないのですが、その結果、真似ることになってしまうと、作者であるアナタの個性の良いところが消えてしまいます。過去に学んでそれを超えていく、そのきっかけは、世界にたったひとりの存在である、あなた自身のこころの中を覗くことにあるのです。

最優秀賞は「生涯の決断だってするトイレ」に決定。トイレで思索するという発想ですが、それも人生を大きく左右する場にもなりうる空間としての捉え方が秀逸でした。

今回も、良い作品が揃いました。「そうそう」「わかるわかる」「あ、気がついた」など、短い表現ですが大きな世界をお楽しみください。

コピーライター 仲畑貴志