西山 小百合

東京支社 市場開発部 住宅営業二課(現所属・東京支社 足立エリアグループ)

ブランドじゃない、私を買ってもらうんだ。
~ホームビルダーを中心とする新規顧客の開拓

ブランドじゃない、私を買ってもらうんだ。
~ホームビルダーを中心とする新規顧客の開拓

TOTOでは珍しい新規開拓を行う部署。

TOTOの営業の多くは、各地域にあるショールームが併設された営業所に所属している。そして、地域に密着しながら、特約店様から施工業者様へルート営業を行なう。
西山も、現在は、足立営業所でルート営業を行なっている。「でも、最初に配属された住宅営業第二課は違いました」。

住宅営業第二課で西山に与えられたミッションは、新規顧客を開拓すること。ターゲットは、都内や関東近県に、年間50から500棟ほどの戸建住宅を建てるホームビルダーと呼ばれる住宅会社様である。建材商社様からの紹介が7、8割。後の2、3割は、いわゆる飛び込み営業だ。
エリアは「一応」都内23区。「でも、実際は、どこまでも行ってましたね。片道何十キロ、ドライブみたいにホームビルダー様のところに行ったこともありました」。

提案する相手は、住宅設備の購入を行う購買部門が中心。話はどうやって切り出していた?「『どうしたら、TOTOを使ってもらえますか?』って、そのまんま(笑)」。飛び込んですぐにストレート切り出すのが西山流だ。
「『TOTOは質がいいけど高い』というホームビルダー様は多かった」。しかし、話をさらに聞くうちに、現在使っている他社製品に、必ずしも満足していないことが分かる。「そこに対して、価格設定の根拠となる品質や製品の価値を説明、さらに、TOTOにしかない製品を提案したりしてひっくり返す。そんな営業でした」。
成約に至るのは6~7割ぐらい。「追い払われる、出てきてもくれない、居留守を使われる……(笑)」。そんなこともしょっちゅう。「ハートは鍛えられました」。

「お前らしくていいよな(笑)」。

最初から売れていたわけではない。入社1年目の2月に新規開拓を始めるが、数カ月は売上0。「同期が月に2,000万や3,000万円の売上を持っている中で、どうしようかと思いました」。
転機となったのは上司の言葉だ。「私、よく『調子いいヤツ』って言われるんです。で、上司は『なぜ、そのままで営業しないんだ?自分らしくやればいいんだよ』って」。それまで生真面目にホームビルダー様と話をしていた西山は、それ以降、フランクに接するようになる。「『使ってくださいよー』とかね」。次第に、数百万円単位だが、売上を挙げるようになった。
こだわって家づくりをしているホームビルダー様には、「家を見せてください」と現場見学を申し出た。「その後、『こういうところが良かったです!』とメールを入れたり」。
そのホームビルダー様が、150棟の物件すべてに一メーカーの製品を入れるという、大型案件のコンペを行ったときだ。西山はプレゼンの後で考える。「やりきったと思ったのですが、まだ、私にしかできないことがあるはずだと」。西山はペンを取った。製品力は間違いない、私でよかったと思わせます……そんな手紙を直筆で書いて送った。結果、見事に受注。「『あの手紙が決め手だった』と、その後、ホームビルダー様と飲みに行ったときに言われましたね」。
バレンタインデーには、大きな顔写真をシールにして貼り、「水回りのことは必ずTOTO西山まで」と電話番号付きのチョコレートをお取引先に配って回った。「その日のうちに電話がいっぱい来ました。『お前らしくていいよな』って、大うけでしたね」。

頭を下げ続けて3時間半。「しゃあねぇな」。

そうして、0だった売上も、月1,500万円を挙げるまでに。20から25社の客を担当するようにもなった入社2年目の終わり――東日本大震災が起こる。
サプライチェーンは大混乱。しかし、他社製品の流通が滞ったことで需要は急増、受注していたお取引先にも出荷できない事態となった。「注文したのに何で出ないんだ!」「事情は分かるが何とかしてほしい」……お取引先からの声に西山の胸は痛む。せっかく、自分を信頼してもらったのに申し訳ない。
少しでも製品を出してもらえるよう、毎日、出荷を担当する部署に頭を下げて回った。「そのときの人からは、『よくあのとき倒れなかったね』と言われます」。製品を据え付ける職人の手配、工程・納期管理にも夜遅くまで奔走した。

普通なら2週間で納められるユニットバスを、2カ月待ってもらった。そして、やっと納入できるという前日の夜中――「寸法が違っていることが分かったんです」。再度注文して待たせるわけにはいかない。職人に現場で都度加工してもらえれば施工は可能だった。しかし、1、2棟ならそれほどの手間ではないが8棟もある現場。しかも、1日1棟組めば終わりの職人に、連日2、3棟をお願いしている中でのことだ。
「すみません、お願いします」「やらねぇよ、ムリ」の押し問答。3時間半くらい頭を下げて、ようやく真夜中に「しゃあねぇな」。何とか納期に間に合わすことができた。
この出来事を西山は決して忘れない。「せめてもの恩返しと思って、この職人さんのいる施工店様には、できるだけ仕事をお願いしています。『いい施工店ない?』と聞かれれば、必ずこの施工店様を紹介します」。逆に、西山が奔走し製品を何とか届けたホームビルダー様からは、「うちは、絶対他社に浮気しないからな」と言われた。

TOTOだからという理由なら、ネットでいい。

バイタリティあふれる西山。その原動力はなんだろう。
「お客様には、私から買ってもらいたいんです。TOTOだからという理由なら、営業はいらない。ネットでもいいはずです」。ホームビルダー様や施工業者様の中で、TOTOを知らない人はいない。それでも使っていないということは、製品力だけでは限界があるということ。だから、自分にしかできないことを考え、実行し、自分をアピールする。そして、自分を買ってもらった信頼に応えるために、とことん誠意を尽くす。

ルート営業が主流のTOTOの中で、西山の経験は少し特殊だ。しかし、製品力のある製品を扱うからこそ、TOTOの営業の誰もが、西山のように「自分を買ってもらうこと」を目指して、自分なりの工夫を日々凝らしている。また、お客様やお取引先に信頼してもらうことを第一に行動する。
それが、TOTOの営業なのである。
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