TOTO
アジアの日常から
 
アジアの日常から
監修=エルウィン・ビライ
著者=チャトポン・チュエンルディーモル、
リン・ハオ、ヴォ・チョン・ギア、
大西麻貴+百田有希、チャオ・ヤン
発行年月=2015年10月
体裁=A5判(148×210)、並製、206頁、和英併記
ISBN=978-4-88706-354-9

デザイン=色部義昭、本間洋史(株式会社日本デザインセンター色部デザイン研究室)

定価=本体2,000円+税
TOTO出版は、10月17日(土)より開催する、TOTOギャラリー・間の設立30周年記念展「アジアの日常から:変容する世界での可能性を求めて」にあわせ、同名の書籍を2015年10月16日に発行しました。

本書は、本展のゲスト・キュレーターであるエルウィン・ビライ氏によって選ばれた、アジアの5カ国――タイ、シンガポール、ベトナム、日本、中国を拠点に活動する30歳から40歳代の5組の若手建築家の作品集であり、また彼らが現在進行形で試行錯誤する活動の記録集です。

タイからは、2006年のクーデター以来不安定な政権下で混沌とするバンコクの街のリサーチを通して、新たな建築のあり方を探るチャトポン・チュエンルディーモル氏が、シンガポールからは、事務所も所員も持たずにユニークなスタイルで軽やかに活動するリン・ハオ氏が、ベトナムからは、竹を「21世紀のグリーンスチール」と呼び、サスティナブルな建材として活用する建設システムを構築するヴォ・チョン・ギア氏が、日本からは、建物を、それらを取巻く周辺環境との係わりや人びとのなりわいから考察する大西麻貴氏+百田有希氏/o+hが、中国からは、発展を続ける中国の中で「離れて立つ」スタンスをとり、顔の見える建築を目指し、古都・大理に新天地を求めたチャオ・ヤン氏が参加。それぞれの立ち位置で日常の中から建築の可能性を見いだそうと、日々独自の活動を続けるその取り組みを紹介します。

また、巻頭の序文ではビライ氏による本展の狙い、そして巻末では、会場デザインを手掛けた建築家の藤原徹平氏が彼らの拠点を訪れた訪問記も収録。

アジアにおける建築的な多様性を共有し、今後の建築の行方を示唆する一冊です。
立ち読み
ナビゲータープロフィール
監修:
エルウィン・ビライ Erwin VIRAY
建築評論家。1961年生まれ。1982年フィリピン大学建築学部卒業。1986年京都工芸繊維大学大学院工芸学研究科建築学専攻修士課程修了後、1991年東京大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了。シンガポール国立大学デザイン環境学部建築学専攻准教授を務めた後、2011年より京都工芸繊維大学工芸科学研究科建築造形学部門教授。2015年に同大学特任教授、学長補佐官に就任。
著者:
チャットポン・チュエンルディーモル Chatpong CHUENRUDEEMOL
1972年タイ、バンコク生まれ。幼少期より家族とともにアメリカで過ごす。1994年カリフォルニア大学バークレー校建築学科卒業、2000年ハーバード大学デザイン大学院で修士号取得。2001年帰国。2004-12年バンコク・アーキテクチュラル・リサーチ(b/A/R)を設立(Varoot Samalapaと共同)。2012年チャット・アーキテクツを設立。2014年「タイ新人建築家2014」に選出。モンクット王トンブリー工科大学(KUMTT)、ランシット大学、チュラロンコン大学などで教鞭を取る。
リン・ハオ LING Hao
1968年マレーシア、サラワク州クチン生まれ。1992年ニューサウスウェールズ州立大学(オーストラリア)にて建築学士を取得。1993-98年シンガポールのタングアンビー・アーキテクツ勤務。1998-2000年ハム・アーキテクツを設立(KM・タンと共同)。2000年リンハオ・アーキテクツを設立。2015年シンガポール工科デザイン大学客員准教授。シンガポール都市再開発庁(URA)建築遺産賞(2007、2013)、国立公園管理局スカイライズ・グリーナリー優秀賞(2013)、大統領デザイン賞(2013、2014)など受賞。
©KUU
ヴォ・チョン・ギア VO Trong Nghia
1976年ベトナム、クアン・ビン省生まれ。2002年名古屋工業大学社会開発工学科卒業。2004年東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修了。2005年同大学博士課程中に東京大学総長賞を受賞。ホーチミンシティに、2006年ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツ(VTN)、2010年合弁会社ウィンド・アンド・ウォーター・ハウス(wNw)設立。2011年VTNハノイ支部開設。2015年よりシンガポール工科デザイン大学客員教授。AR HOUSE AWARD (2014)、ARCASIA BUILDING OF THE YEAR (2014) ほか、ベトナム国内外で受賞多数。
大西麻貴+百田有希 Maki ONISHI + Yuki HYAKUDA
大西麻貴 1983年愛知県生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。2011年同大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程単位取得退学。横浜国立大学、法政大学などで教鞭を執る。
百田有希 1982年兵庫県生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008年同大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。2009-14年伊東豊雄建築設計事務所勤務。
2008年より大西麻貴+百田有希/o+h共同主宰。主な受賞に、SDレビュー鹿島賞(2007)、新建築賞(2012)、SDレビュー朝倉賞(2012)など受賞多数。
©Nacása & Partners Inc.
チャオ・ヤン Yang ZHAO
1980年中国、重慶生まれ。北京の清華大学卒業。2007年に独立してチャオ・ヤン・スタジオ設立。2010年ハーバード大学デザイン大学院で修士号取得。2012年雲南省大理市にチャオ・ヤン・アーキテクツ設立。2012年ロレックス・メンター&プロテジェ・アーツ・イニシアティヴの初代建築プロテジェに選抜、妹島和世指導のもとで東日本大震災の被災者のための集会所「気仙沼のみんなの家」を設計。WA中国建築賞(2010)を受賞。清華大学、同済大学、香港中文大学をはじめ、アート・バーゼル、第16回アジア建築家会議の講師などに招かれている。
©Jacque Chong
目次

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アジアの日常からーー変容する世界での可能性を求めて  エルウィン・ビライ

主な活動拠点

チャトポン・チュエンルディーモル

リン・ハオ

ヴォ・チョン・ギア

大西麻貴+百田有希

チャオ・ヤン

寄稿 海流から遠く離れて   藤原徹平

クレジット

関連展覧会
関連講演会
2015年10月17日(土)|日経ホール モデレーター=エルウィン・ビライ コメンテーター=藤原徹平 パネリスト=チャトポン・チュエンルディーモル、リン・ハオ、ヴォ・チョン・ギア、大西麻貴+百田有希、チャオ・ヤン