TOTO
リートフェルトの建築
 
リートフェルトの建築
The Architecture of Gerrit Th. Rietveld
著者=奥佳弥
写真=キム・ズワルツ
発行年月=2009年2月
体裁=B5判変型(250×190mm)、上製、312頁、和英併記
ISBN=978-4-88706-298-6

デザイン=太田徹也

定価4,400円(本体4,000円+税10%)
世界初。あの世界遺産「シュレーダー邸」を含む、リートフェルトの建築作品集。
本書は、オランダの前衛芸術・建築運動デ・ステイルを代表する建築家でありデザイナーの、ヘリット・トーマス・リートフェルト(1888-1964)の建築作品集です。
 リートフェルトは、「レッド&ブルー・チェアー」や「ジグザグ・チェアー」といった名作椅子のデザイナーとして有名ですが、建築家としての側面を紹介する文献は少なく、あまり知られていません。リートフェルトの建築を総合的に紹介する本書は、日本のみならず本国オランダにおいても初めての試みであり、リートフェルトの新しい魅力を知る貴重な機会になることと思います。
 本書では、彼の作品の中でもっとも有名な住宅であり、世界遺産にも登録されている「シュレーダー邸」をはじめ、初期の住宅から最晩年の公共建築まで代表作20作品を、撮り下ろしのカラー写真で紹介します。また、長年にわたりリートフェルトの建築を研究してきた著者により、家具作家から建築家へと転向し、オランダ近代を代表する大建築家へと成長していくリートフェルトの足跡を、各時代ごとの作品の変遷とあわせて丁寧に解説します。
立ち読み
著者プロフィール
ヘリット・トーマス・リートフェルト
1888年、オランダのユトレヒトに家具職人の次男として生まれる。家具作家として独立してまもなく制作した椅子のデザインが評価され、デ・ステイルに迎え入れられる。その後、初めて手がけた住宅「シュレーダー邸」により一躍国際的な脚光を浴びる。生涯、建築と家具デザイン双方を追求し続け、オランダの国家的建築家となる。1964年没。
奥佳弥 Kaya Oku
建築史家。1962年生まれ。奈良女子大学住居学科卒業。オランダ政府給費生としてアムステルダム自由大学に留学。京都工芸繊維大学大学院博士課程修了。博士(学術)。神戸芸術工科大学助手などを経て現在、大阪芸術大学准教授。2007年アムステルダム自由大学客員研究員。主な共著書に『デ・ステイル1917-1932』、『ヨーロッパ建築史』、『国際デザイン史』、『近代日本の作家たち』など。
キム・ズワルツ Kim Zwarts
写真家。1955年オランダ、マーストリヒト生まれ。マーストリヒト応用芸術アカデミー卒業後、写真家、美術家として活動し、都市・建築の写真を多く手がける。建築作品集にトム・メイン/モーフォシス、ルイス・バラガン、アントニオ・ガウディ、アルヴァ・アールト、ヴィール・アレッツ、ヘリット・リートフェルトなどがあり、この分野で国際的な評価を受けている。
目次

プロローグ:「リートフェルトの建築」奥佳弥

1 家具作家から建築家へ 1917-1924
シュレーダー邸 1924

2 戦前の住宅:新即物主義を超えて 1925-1945
ガレージ付き運転手の家 1927
エラスムスラーン4戸建て低層集合住宅 1931
ゼッケリー邸 1934
メース邸 1934-36
サマーハウス・ブラント・コルスチウス邸 1938-39
サマーハウス・フェレイン・ステュアート邸 1940-41

3 戦後の住宅:「生活」と「空間」の同一化 1945-1964
スミット邸 1947-49 
スレーハース邸 1952-54
フィッサー邸 1954-55
ファン・ダーレン邸 1956-58
ファン・デン・ドゥール邸 1957-59
ファン・ダンツィッヒ邸 1959-60
ファン・スロベ邸 1961-64

寄稿:「工房のリートフェルト―同僚、生徒、そして
クライアントたちの思い出」マライク・キュパー

4 「構成」と「構造」の統合を目指して 1949-1964
障害児のための家 フェリート・インスティテュート 1949-52
ヴェネツィア・ビエンナーレ・オランダ館 1953-54
ソンスベーク彫刻パヴィリオン 1955
テキスタイル工場デ・プルッフ 1956-58
アーネム美術アカデミー 1957-63
へリット・リートフェルト・アカデミー 1956-67

主要作品年表

関連書籍
B5判変型作品集(海外)
著者=クリスチャン・ケレツ
B5判変型作品集(海外)
監修=ビジョイ・ジェイン+ジョセフ・ファン・デル・ステーン
編集=TOTO出版
協力=スタジオ・ムンバイ
B5判変型作品集(海外)
監修協力=グレン・マーカット
著者=マリアム・グーシェ、トム・ヘネガン、キャサリン・ラッセン、勢山詔子
写真=アンソニー・ブローウェル
B5判変型作品集(海外)
監修協力=グレン・マーカット
著者=マリアム・グーシェ、トム・ヘネガン、キャサリン・ラッセン、勢山詔子
写真=アンソニー・ブローウェル
B5判変型作品集(海外)
著者・写真=齋藤裕
編集=三輪直美
B5判変型作品集(海外)
編集=TOTO出版
B5判変型作品集(海外)
写真=吉村行雄
文=川島洋一 
B5判変型作品集(海外)
著者・写真=齋藤裕
編集=三輪直美 
B5判変型作品集(海外)
写真・著=齋藤裕
編集=三輪直美