本書は、建築ジャーナリスト淵上正幸氏の10年におよぶヨーロッパ取材の記録をベースに、1970年以降に竣工した現代建築に焦点をあて編集したものです。
全3巻にわけて紹介する第1巻目は南欧編。フランス・イタリア・マルタ・スペイン・ポルトガルを対象に、全142作品を豊富な写真、図面、解説で紹介。さらに各国ごとに設けた｢Architecture List by City｣では、上記142作品以外に、古典から現代に至るまでの優れた建築作品499点を加えた、計641作品を都市別一覧としてまとめ、各作品ごとに設計者・所在地・解説文で紹介します。また、旅の計画を立てやすいように各国の地図を掲載し、本書で掲載している作品が所在するすべての都市をプロットしています。

淵上正幸　ふちがみまさゆき
建築ジャーナリスト、エディター。日本建築学会会員。日本文化デザイン会議会員。1969年東京外語大学フランス語学科卒業。71年新建築社入社、85年エー・アンド・ユー社に移籍、『a＋u』誌の編集に携わる。89年シネクティックス設立。90－98年『コンペ＆コンテスト』誌編集長。また、海外を中心とした建築、デザイン関連のプロデューサー、コーディネーターとして活動、書籍や雑誌の企画・編集・コーディネーションおよび海外建築視察ツアーの講師などを務める。主な著書に『世界の建築家581人』（TOTO出版、共同監修・編集協力）、『世界の建築家－思想と作品』（彰国社、編著）、『世界の集合住宅：20世紀の200』（ダイヤモンド社、企画・編集・デザイン）などを手がけている。