洗面美人~きれいな毎日は洗面から始める!

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第7回 株式会社良品計画 無印良品と一緒に考えよう「感じ良いくらし」を叶える洗面空間

「洗面美人」第7回でお伺いしたのは、シンプルで飽きのこないデザインが人気の生活用品ブランド「無印良品」。洗面空間をはじめとする水回りで使用できるアイテムもさまざま展開しています。「無印良品」を展開する株式会社良品計画の萩原富三郎さんと久野翠さんに、無印良品のものづくりに込めた思いや、無印良品が提唱する「感じ良いくらし」を叶えるための洗面空間づくりについてのアドバイスをお伺いしました。

洗面美人編集部

  • M子水まわり住宅総合機器メーカー勤務。マーケティング部門から洗面美人編集部へ。収納ノウハウ本が好きなわりには、片づかないのが悩み。夢はマイ洗面所。
  • J美年齢不詳の容姿を持つが、ウェブ制作についてはかなりのベテラン。愛犬&愛猫と生活中。趣味は解析。
お話をうかがったのは・・・

株式会社 良品計画

くらしの良品研究所
コーディネーター 萩原 富三郎さん(左)
MUJI新宿
シニアインテリアアドバイザー 久野 翠さん(右)

無印良品』『くらしの良品研究所

使う人が工夫できる「余地」がある「無印良品」のものづくり

萩原富三郎さん(以下、萩原さん)
久野翠さん(以下、久野さん)

「お客様の声」を聞くための3つの入り口

M子今日は、無印良品のアイテムがどのようにして生まれているのかについてと、快適な洗面空間づくりのためのアドバイスをお伺いしたく、MUJI新宿にお邪魔しました。無印良品のアイテムは、我が家の各所で大活躍しています。

J美私も無印良品のアイテムをよく使っています。くらしについてのさまざまなコラムが掲載されている「くらしの良品研究所」のサイトもよく見ています。

萩原さんが所属されている「くらしの良品研究所」は、どのような機関なのですか?

萩原さん無印良品では「お客様の声」を非常に大切にしていて、その声を聞くための窓口が三つあります。ひとつは、商品についてのご相談やご意見をお電話やメールでお伺いする「お客様室」。二つ目は、私が所属している「くらしの良品研究所」です。

「くらしの良品研究所」では、様々な角度からくらしを見つめ、「感じ良いくらしとは何か」を提言していくコラムを紹介するほか、お客様へアンケートを行ったり、お客様からお寄せいただいた声を公開するなどしています。無印良品とお客様とのコミュニケーションの場としての役割を担っています。

久野さんそして三つ目の窓口は、私たち「インテリアアドバイザー」が日々お客様とコミュニケーションをとる場、「無印良品の店舗」です。

「インテリアアドバイザー」は現在(2017年2月末時点)国内の店舗に112人、国外の店舗には79人います。商品の選び方からお住まいの整理収納のアドバイス、インテリアコーディネートまで、お客様のさまざまなご相談に対応しています。

電話、インターネット、対面、それぞれの窓口からいただいたお客様のご意見は本部に集約されます。そして、商品の開発や改善に生かされています。

余計なものはなくす、余地をつくる

M子商品開発や改善にお客様の声を積極的に取り入れているということですが、無印良品のものづくりのコンセプトとは、どんなものなのでしょう?

萩原さん「老若男女誰でも使えること」、「個性はないけど飽きない」、「主張せず何にでも合わせやすい」、そして「使う人が自分で工夫できる余地を残す」ということです。

『スチールユニットシェルフ』というシェルフがあるのですが、このアイテムをつくるとき、A4サイズが余裕を持って収まる「26×37cm」という無印良品全アイテムのモジュールを決めました。一方、『スチールユニットシェルフ』の奥行きは41cm。奥行き26cmのものを置いても、奥行き37cmのものを置いても、棚板に少し余裕が生まれます。

ぴっちりきっちりしすぎていると見た目に窮屈ということもありますが、使う人に「そのようにしか使えない」と思わせてしまうんですね。余白を持たせることで、使う人に「自分の工夫を加えてみよう」と思える雰囲気を感じてもらう。無印良品のアイテムは、そんな意図のもとにデザインされています。

M子無印良品のアイテムからは「使い方の余白」というものをとても感じます。自宅で『ポリプロピレン メイクボックス』のシリーズを愛用しているのですが、最初はメイクボックスとして、今は場所を変えて違う用途で使っています。使っていくうちに、「あそこでもこれが使えそう」とアイデアが出てくるんです。

萩原さん自分で工夫をして使うものには、愛着もわくものです。結果、ものを大事にするようになれば、無駄遣いもなくなりますよね。

無印良品のものづくりについて考えている身としては「無印良品だけでくらしてください」という気持ちがないわけではありませんが(笑)、そんなくらしはきっとつまらない。なので、アイテムのバリエーションや数をむやみやたらに増やすのではなく、「本当に必要なもの」で「さまざまな場面に使えるもの」ということを重視して、つくるアイテムを絞り込んでいます。それもまた、使う人に自分で工夫をして使ってみようと意識してもらうためのデザインなんです。

J美わかりやすいアイテムを挙げると、『オーガニックコットンマイバック』のシリーズも、使う人に「自分で工夫してみよう」という意識を呼び起こしやすいアイテムですね。無印良品の店頭でスタンプを押したりと、自分で好みの絵柄を加えて使うこともできる無地のエコバックです。

スチールユニットシェルフ

ポリプロピレン メイクボックス

オーガニックコットンマイバッグ

萩原さん無印良品がスタートした1980年前後の日本は、「売るため」のものづくりが優先されていた時代。そんな消費社会へのアンチテーゼとして誕生したのが無印良品でした。生活を取り巻くさまざまなものについて、「なぜこの色なのか?」「この柄は必要なのか?」「誰が必要としているのか?」ということを徹底的に点検していったんです。

ファブリック類のアイテムについても、今はお客様のご要望に応えていくつかの色柄を展開していますが、点検と追求を重ねた結果、たどり着いたのはプレーンな生成りの布地でした。昔は専用の染め粉も売っていたんですよ。色も柄も、欲しい人は自分で好きにアレンジしてください、と。

M子無印良品のアイテムに感じる懐の深さは、要素を研ぎ澄ますことから生まれているんですね。

萩原さん生活のための利便性をどこまでも追及するのが世の中の多勢ですが、「付加価値」と呼ばれるものは無印良品とっては削ぎ落とすべきことなんですね。そのことは、お客様に届けやすい価格の実現にもつながります。

私たち無印良品では、「消費者の自由の確保」をテーマに掲げています。メーカーの言う通りに、売る店の言う通りに使ったりくらしたりすることは正しいのか? 使う人は本当は我慢しているんじゃないのか? 無印良品は今も、「それは本当に必要なものなのか」という創業当時から変わらないスタンスのもと、ものづくりに取り組んでいるのです。

J美無印良品のアイテムは、研ぎ澄まされたデザインなだけでなく、ロゴすらもないですよね。

萩原さん「そもそもなくていい」というスタンスもありますが、無印良品のアイテムは基本的に無印良品でしか売らないので、ロゴを入れる必要がないのです。同じように、アイテムの名前も無印良品内で識別できれば良いので、『PP衣装ケース引出式・大』や『PP衣装ケース引出式・小』というふうに、何のアイテムなのかがお客様に伝わることを優先してネーミングしています。

ものづくりだけでなく売り方にも、私たちの思想が込められているのです。

商品画像 協力:株式会社 良品計画

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