長居したくなるくつろぎのスペース

緑豊かなバスコートから浴室を見る。

コンセプト

近年、住宅展示場におけるバスルームも日進月歩で、ユニットバスではなく、自然光が入る特注の広い浴室を見かけることも珍しくなくなってきた。写真はそんな一例で、実は東京・杉並区に建つモデルハウス内のお風呂。設計を手がけたのは、ヘーベルハウス東京デザインオフィス。同オフィスはメーカー住宅では飽き足らないという建主向けに、担当デザイナーが中心となって業務を行う社内設計チーム。こうした部門があることで、ハウスメーカーでもオーダーメイドに近い住まいがつくりやすくなるといえるだろう。 浴室の広さは約3畳。天窓からの光が降り注ぐ明るい空間で、しかも緑豊かなバスコート付き。洗い場や浴室の縁にもベンチが設けてあり、外で涼んだり大きな浴槽に浸かって足湯や読書を楽しみながら、ゆったりくつろげる。「長時間過ごせるスペースにしたかった」と担当デザイナーの荒川圭史氏は語る。

洗面所から見たバスルーム。トップライトから明るい光が降り注ぐ。左手のデッキと正面奥のバスコートは連続しており、さらに右奥のユーティリティにつながっている。

バスコートは家事動線上も重要な役割を果たす。洗面所の北のデッキ、バスコート、和室の東にあるユーティリティは連続しており、洗濯機から取り出した洗濯物は洗面所か浴室からバスコートを経由して、ユーティリティに運んで干し、取り入れるときは和室の地窓から投げ入れて畳の上でたたみ、そのまま浴室脇にある和室の押入に収納するしくみだ。
浴室まわりに限らず、ここでは外部空間が分散して設けられており、性格の異なる庭が住まいの開放性と心地よさを増している。これらの庭は見た目の美しさばかりか、室内に風を通し、夏場の室温を下げる効果もある。たとえば、寝室の北と書斎の南にはそれぞれ庭があり、二つの部屋は開閉自在な格子状の欄間でつながっているため、夜間は寝室の格子戸を通じて、北の庭から涼風を取り込める。
他にも、2階南の吹き抜けに面した窓には夏の日射しを遮る外付けブラインドを設置し、浴室にも保温性の高い高断熱浴槽を採用するなど、環境への配慮が随所に見られるのもこのモデルハウスの特徴の一つ。都市住宅であっても、工夫しだいで自然とうまく付き合いつつ省エネ型の住まいがつくれることを教えてくれる。

バスルーム見返し。奥は洗面所。バスタブは保温性の高い高断熱浴槽を採用。

写真一覧

夜はライトアップされた庭の緑を眺めながら、バスタイムを楽しむことができる。

1階和室。濡れ縁の向こうに、竹が植わった中庭が見える。左手はクッキンガーデン。

1階寝室。格子戸は施錠でき、夜間、開けたまま、風を通すことができる。

内装に木をふんだんに用いた2階LDK。窓の外に見えるのは地上の庭から伸びた竹。天井が高く開放的な手前のダイニングに対し、天井高を抑えた奥のリビングは落ち着ける空間。

2階の一角にあるワークスペース。室内もグリーンが満載。

中庭を囲む2階のベランダから階下を見下ろす。竹の足元には水盤があり、モダンな金属の懸け樋も設けられている。

DATA

ヘーベルハウス浜田山展示場
浜田山モデル

床面積

218.53m²

建築概要

所在地 東京都杉並区高井戸東3-36
浜田山住宅公園東会場内
TEL 03-3247-3101
URL http://hebel-tdo.com/

主なTOTO設備

浴槽 PVK160