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Vol.29 東京・池袋に「夢のトイレ」が誕生!「エコリモコン」を全面的に採用した人と環境に優しいデザイントイレができるまで。

Vol.29東京・池袋に「夢のトイレ」が誕生!
「エコリモコン」を全面的に採用した人と環境に優しいデザイントイレができるまで。Text:Yayoi Okazaki Photo:Hiromitsu Uchida

いまや世界最高水準ともいわれる日本のトイレですが、特にパブリックトイレの進化は驚くほど。今年2月に誕生した、東京・池袋の東武百貨店『ダイニングシティ スパイス』の新しいトイレはその代表格かもしれません。快適で上質なデザイン空間は、まるでリラックススペースのよう。もちろん使い勝手や環境への配慮も万全で、お客さまから大変好評なのだとか。今回は、この「夢のトイレ」実現に奮闘した女性担当者2人と、TOTO「エコリモコン」(Vol.18参照)にフォーカス。お客さまに望まれるトイレとは? 誰にでも使いやすい工夫とは? 立場の違いはあれども、信頼関係と共通の思いで大プロジェクトを乗り切った、百貨店改装若手担当者とベテラン女性セールスのストーリーです。


  • 大﨑 芙優子さん(おおさき・ふゆこ)

    東武百貨店 営業本部 MD推進部 店舗政策課 主任

    • 2009年 東武百貨店入社 婦人服第二部に配属され販売を担当。
    • 2010年 店舗政策部(現MD推進部 店舗政策課)へ異動。店内改装のプランニングなどに携わる。
      池袋本店B1F・2Fのお客さま用トイレ改修担当を経て11~15Fレストラン街『ダイニングシティ スパイス』の全面改装に伴い各階お客さま用トイレのプランニング、社内調整、デザイナーとのデザイン調整、施工調整などを担当。
  • 尾山 百合子さん(おやま・ゆりこ)

    特販本部 市場開発第一部 市場開発第二課

    • 1991年 TOTO株式会社入社 セールスアシスタント(事務職)として配属
    • 1997年 当時の課長からセールス(営業)への誘いを受け職種変更。
      指定営業として一般施主を担当。主に商業施設を担当し、コンビニやファーストフード店舗のウォシュレット化を実現。スーパー、ショッピングモールの仕様を標準仕様化し、TOTO一社指定を獲得する。
    • 2009年 産休・育児休暇を経て職場復帰。商業施設に加えオフィスデベロッパー、ホテル、高齢者施設も担当。

Chapter 1

「夢のトイレ」は「トイレのプロ」との信頼関係から。~大﨑芙優子さん(東武百貨店)

「夢のトイレ」は「トイレのプロ」との信頼関係から。~大﨑芙優子さん(東武百貨店)


トイレのアイコンも、分かりやすく立体的なデザインを新たに導入。

『ダイニングシティ スパイス』の全面改装は、25年ぶり3年越しの大プロジェクト。5フロアで展開する都内百貨店最大級のレストラン街として美しく生まれ変わりましたが、なかでもトイレには思い入れがあります。フロアコンセプトと連動した「デザイントイレ」は、弊社としては新しい試みで、ぜひ実現したかったことの1つ。といっても、単に目新しさを狙ったわけではありません。もともと“食事の場”にふさわしいトイレ空間をという目標からスタート。どなたにでもわかりやすく機能的なデザイン、シンプルでグレードの高いトイレを目指しました。たとえば女性用は各階すべてにパウダールームを併設。男性用にも多少狭いですが同様のスペースを設けてあります。またベビーカーごと入れる「広々ブース」も、多機能トイレとは別に男女トイレそれぞれに設置。これは“イクメン”対応ですね。他にもブースの数や広さ、レイアウト、お子さま連れや高齢者の方への配慮など、使い勝手の良さを徹底的に追及。本当の意味でお客さまに喜んでもらえる、快適なトイレにしたいという一心で取り組みました。


  • 13階トイレのコンセプトは「Tea room」。スタイリッシュなストライプのR状の壁が印象的で、大﨑さんもお気に入りだとか。

  • 13階女性トイレブースの扉は鮮やかなピンク色。白い壁との対比で空き状況が一目でわかるように工夫されている。

というのも、お客さまのトイレへの関心の高さは想像以上なんです。日々お店に寄せられる問合せやご意見でもトイレ関連が多く、そのほとんどが女性のお客さまから。内容もさまざまで、独自のこだわりをお持ちの方も多い。その声にどこまでお応えできるか。そこでトイレの面積が決定後、真っ先にご相談したのがTOTOの尾山さん。以前、他のトイレ改装でお世話になり、非常に的確なご提案をいただいて。それがお客さまにも好評でしたし、やはりプロの方の視点は説得力がある。女性トイレの実情を知らない上司の理解も得やすいんですね。洗面台前の混雑を回避するためにもパウダールームを設けた方がいいとか、手荷物が多くなりがちな百貨店ではブースにゆとりが欲しいとか。特に、子育て中のママさんとして、ご自身の体験を元にしたアドバイスが本当に参考になりました。その多くがお客さまの声としても届けられていたので、今回その改善策を実現できたことは大きな成果だったと思います。


  • 13階の女性トイレは中央に洗面台があるアイランドスタイル。動線を考えた使いやすい形。

  • 11階トイレのコンセプト「Sun terrace」を石畳風の床と緑のモザイクタイルで表現。

  • 尾山さんの提案を活かした社内プレゼン用資料で「自信を持って臨めました」と大﨑さん。

また今回のプロジェクトでは、環境配慮も大きな課題でした。尾山さんに薦められた「エコリモコン」を全面的に採用したのも、まさに理想的な商品だと感じたから。まさかボタンをクリックすることでリモコンが自己発電するとは! 画期的ですよね。それを知らない人が社内にもいるので、「発電中」と貼り紙をしたいくらい(笑)。メンテナンス的にも大きなメリットがありますし、なによりボタンが大きくて表示もわかりやすい。センサー式の自動洗浄に抵抗がある、驚いてしまうというお客さまの声も届いていましたので、これなら迷わず使っていただけるのでは。カチッというクリック音が、気になる方もいらっしゃるかなと思いますが、いまのところ、わかりやすい、見やすいとお客さまにも大変好評で安心しました。また個人的なお気に入りが“きれい除菌水”を使った「ノズルきれい」ボタン。外のトイレではノズルの清潔感が気になる人も、これなら安心できます。開発者の方が女性だと聞いて、やっぱりと納得しました。今回、予想以上に素晴らしいトイレができたのも、尾山さんとの信頼関係があってこそ。社内でも「やっぱりいいね」とみなさん感じられたようで、トイレに対する意識が明らかに変わったのが担当者としてはうれしいですね。


  • エコリモコンはデザインもシンプル&スタイリッシュ。どんなトイレデザインにも違和感がなく、大きなボタンで使い勝手も抜群。

  • ウォシュレットの使い勝手は便座脇のボタンよりも、パッと目につく壁に設置するリモコンの方が圧倒的に使いやすい。

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Chapter 2

「オンリーワン」で仕事ができる幸せ。~尾山百合子さん(TOTO)

「オンリーワン」で仕事ができる幸せ。~尾山百合子さん(TOTO)

今年で営業の仕事も早や18年。事務職から営業職への変更は、希望ではなくほぼ強制的(笑)だったので、こんなに長く続けるとは想像もしていませんでした。営業のなかでも商業施設などの施主さまと直接やりとりをするセクションなので、時代の流れも味方してくれたのだと思います。2000年過ぎから施設でのトイレの存在価値が高まり、特に「女性配慮」が注目され始めたんですね。でも施主の担当者さまが男性の場合、女性トイレのことがわからない。そもそもトイレに興味がない方が多く、どうしてもコスト優先の話になってしまいがち。それを突き崩したのが、1ユーザーとしての感覚を元にご提案することでした。自分が女性トイレを知るための“便利なツール”になるように心がけたのです。この仕事がおもしろいと思えたのは、それからですね。まずは「トイレのプロ」として信頼していただく。すると、商品紹介だけではなく、今回のように企画段階から関わる機会も増えてきます。新たな「外国人配慮」や「LGBT(性的少数者)配慮」など、トイレを巡る環境も変化しています。やはりトイレのことは、私たちプロにまかせてほしい。もちろん勉強もしていますし、それだけの自負を持って仕事をしているつもりです。


  • 尾山さんの提案を受けて導入されたトイレ入口に掲げられた案内図。内部のレイアウトと各ブースの設備が一目で分かる親切なつくり。

  • 尾山さんが営業に職種変更した当時は先輩に女性が1人だけ。いまは男女比が完全に逆転。「感慨深いものがありますね」と尾山さん。

また、ここ10年ほどで、世の中全体のエコ、環境配慮への意識が驚くほど高くなりました。その流れで、仕事がしやすくなったという実感もありますね。TOTOはなんといっても技術力があるからです。節水商品も着実に進化していますし、技術的な「オンリーワン」商品も多い。「エコリモコン」もその1つ。ボタンを押すたびに発電し、必要な電力をその都度自ら賄う業界初のリモコンですからね。すごい商品が出てきたなと思いましたよ。面倒な電池交換や壁裏配線も不要なので改修の際に提案しやすいですし、ユニバーサルデザインなので誰もがわかりやすい。いま現在では間違いなく最高のリモコンでしょうね。技術力のあるメーカーの営業で本当に良かったと思います。自分がまず商品を好きでいられるし誇りを持てる。お客さまに自信を持ってお薦めできるので、営業としては最高に恵まれていますよね。これからもTOTOは地味でも技術力で勝負(笑)。開発者の方々にはモチベーションの高さを持ち続けてほしいと願っています。私たち営業も素晴らしい商品に負けないように、お客さまとの信頼関係を築いていきたい。トイレは誰もが毎日使うものなので、「理想のトイレ」造りのお手伝いができることは幸せだなと思います。


  • 男女トイレともに大便器ブースにはベビーチェアと手すりを完備。11階には授乳室・おむつ交換台などを備えたベビー休憩室も。

  • エコリモコンはピアノを思わせる「ピアノタッチ」。高齢者や手の力が弱い方も無理なくしっかりと押せるような形状になっている。

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編集後記

編集後記by Yayoi Okazaki


大﨑さん(右)と尾山さん(左)、トイレの出来栄えに満足です。

“業界初のエコリモコン完成の陰に、リケジョの配慮と奮闘秘話が”と題して、エコリモコン開発者・森岡さんの取材を行ったのは約2年前。改めて違う切り口で取材させていただき、感慨深いものがありました。真摯に造られたエコな商品が、その価値を正しく理解する人々によって世の中に届けられ、お客さまに「使い勝手がいいね」と喜んでもらえる。それが結果的に環境配慮にも繋がる。その大きな流れが見えたような気がしたからです。今回はストーリーの舞台となった『ダイニングシティ スパイス』にお邪魔して、取材・撮影を行いましたが、噂のトイレは想像以上の美しさ。「エコリモコン」以外にも、TOTOの最新型節水便器や節水水栓などが全面的に採用された「夢のエコトイレ」でもあるんです。池袋方面で“お気に入りのトイレ”を探されている方は、ぜひお立ち寄りくださいね。

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グリーンストーリーについてお聞きします。

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