團紀彦の建築


「群島にむけて」


'92年3月19日〜4月25日

 この作家の作品には,理性的でよく抑制のきいた建築が多い.また,時にストイックともいえる端正な建築をつくる.展覧会もこうしたスタイルが感じられるものとなった.團の理念を象徴した巨大な白いオブジェ.これに対してこれも白一色で統一された9つの模型が,グレーの壁を背に一列に並べられている.中庭に設けられた白い階段は,ガラスを突き抜けて屋内にまで伸び,陽光を反射しながらそこに置かれた家具を浮び上がらせる.会場はこういった要素が静かに絡み合い,渾然一体となって一種独特の雰囲気を醸し出している.
exhibition scene
 藤塚光政撮影
講演会 : 群島にむけて
      3月27日 東京・建築会館ホール
      4月 9日 広島・YMCA国際文化ホール


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