ギャラリー・間10周年記念 出展作家の原点作品展
クリスチャン・ド・ポルザンパルク

Metz Project

1990年計画
作品写真
(藤塚光政撮影)

このプロジェクトは、「連続」と「対決」という手法を用いて、余りに大きすぎるいくつもの高層建築を調和させようとしたものである。対象地域の一方には中世の都市として繁栄した地区が、もう一方には19世紀につくられた地区があり、双方の地区の各地に1960年に建てられた高層建築が点在していた。このプロジェクトは、この60年代の建築物が建ったことによって提起された「調和」という問題に取り組む、かけがえのない機会となった。多種多様な形態の建物が立ち並ぶこの地域では、高層建築は不幸にも都市のスカイラインに対して断絶を生んでいる。これに対する答えとして、我々は2つのオーダーとしての建築―住居とオフィスを含む垂直方向のオーダーと、商業地区を含む水平方向のオーダーを用いることにした。一方のオーダーの上にもう一方のオーダーを配することで、この断絶を緩和しようというのが我々の意図である。


前展覧会:Urban Situations (1991)
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