ギャラリー・間10周年記念 出展作家の原点作品展
内藤廣

海の博物館 展示棟

1992年
作品写真
(藤塚光政撮影)

原点は何かといわれれば、最初の作品とも言える「共生住居」と「ギャラリーTOM」を挙げるべきなのでしょう。しかし、今から見れば、これらの建物のなかには、当然のことながら、まだ多くの迷いのようなものが幾つもあって、本当の意味での自分のスタンスを決め切れないでいる事が解ります。長い設計活動のなかで、建築家としての本当の意味での自覚が芽生える作品を、原点である、と言うほうが自然な気がします。
その意味で、今まで設計した建物のなかで、なにかひとつ選べといわれたら、今の時点ではやはり「海の博物館」でしょう。この建物を通して、「それまでのすべて」と「これからのすべて」があるからです。この建物は、それ以前の試行錯誤してきた自分の作業を収斂させ、それ以降の自分の作業を展開していくうえでのベースになっていると思います。


前展覧会:素形の構図 還元する場のかたち (1995)
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