
(1) 奥のリビングから玄関に向かって。大胆な色使いのほぼワンルームの内部。パープルの箱の中にキッチン回りの収納庫、バスルームなどの水回りと奥様の部屋、ご主人の書斎が納まっている。その箱の上が2階、寝室。
広々とした吹抜けを覆う黒い天井と壁。反対側は鮮やかなパープルの壁だ。かなりのインパクトで色が目に飛び込んできた。ほぼワンルームの空間中央にはキッチンとダイニング。住宅としては思い切った配色と空間構成にわくわくしながらも、斬新すぎるのではと懸念もよぎる。ところが、空間に身を置いてみると、パープルは目を刺激するどころか、暖かな背景としてすぐに馴染んできた。キッチンカウンター前のスロープを上がり、奥のリビングに腰を下ろすと、吹抜けの空間にも関わらず茶の間のようなこぢんまりとした心地よさに包まれる。2面の黒壁は下見板張りで、そのまま2階の寝室へと続いていく。家中見渡すと、色も含めてさまざまなディテールがちりばめられているが、煩雑さはない。次第に、どこか懐かしささえ感じられてきて、すっかりくつろいでいる自分に気づいた。不思議なこの居心地のよさはどこから来ているのだろうか。
大空間に置かれたパープルの箱この家の住人は、30代のご夫婦と1歳2カ月になるお子さんが一人。場所は埼玉県川越市の畑や田んぼが広がる一画、数軒新しい住宅が集まる中の1軒だ。設計を手がけたのは、横関和也さんと仲條雪さんによるジャムズ。4年前、川越で家を建てようと考えていた時、インテリア誌で川越にジャムズという設計事務所があることを知って訪ね、土地探しから始めて、今年(2009年)1月にやっと竣工となった。 内部を大まかに表現すると、吹抜けの大空間にパープルの箱がつくり込まれている、といった印象。箱にはキッチン回りの収納庫、水回りと奥様の部屋、ご主人の書斎が納まり、箱の上が2階で寝室になっている。ロフトのように見える2階は、設計段階では建具と収納が考えられていたが、予算上それらを削ってオープンにした。であるので、将来、建具と収納を足して子ども部屋を設けることが可能だ。このプランはほぼ初期案という。 さて、次はいよいよパープルの箱の中へ。 |
![]() (2) 手前が水回り、奥様の部屋へのドア。奥が食器庫。キッチン上のダクトは出来るだけ薄く設計。キッチンカウンター前はスロープになっていて、奥のリビングへとなめらかに続く。柵は、歩き始めたお子さん用に一時的に取り付けている。 (4)(5) 南側にとった洗面所と奥様の部屋。それぞれ3畳のスペースを一室にし、中央に洗面台を置いた。洗面台の裏は、奥様用のドレッサー。 (6)(7) 洗面所と連続させて大きな開口をとったバスルーム。より空間を広く見せるために浴槽を埋め込み、洗い場を低く設けた。 |
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