Vol.2 2008.11.25

先端をゆく贅沢さの中に、住まいとしてのやすらぎを 「アトラスタワー六本木」

取材・文 / 内田みえ 撮影 / 木田勝久(FOTOTECA)

大きな窓はまるでパノラマ。東京の眺望が広がる。

世界都市・東京らしさのひとつに、近年は高層高級マンションの存在があげられるかもしれない。港区六本木7丁目に建設中の「アトラスタワー六本木」は、好立地の分譲物件という。完成予定は2010年2月。どんな立地にどのような空間が用意されているのか。そのモデルルーム「アトラスタワー六本木サロン」を訪ね、売主である旭化成ホームズ株式会社と販売を担当するアトラスタワー六本木サロンの各担当者、そしてインテリアデザインを手がけたインテリア・コーディネーターの方にお話をうかがった。

六本木という街に暮らす贅沢

「とにかく、眺望が素晴らしいですね」とアトラスタワー六本木サロンの所長。まずは全体の概要を説明いただいた。 「分譲となるのは13階から28階で、タワー眺望がお楽しみいただけます。リビングには眺望を最大限に生かす高さ約2200㎜のハイサッシが採用されています」モデルルームでも大開口全面に東京の夜景が広がる。窓一面に広がる眺望はさぞかし圧巻と想像に難くない。

「そして、六本木駅から徒歩3分、東京ミッドタウンから徒歩2分、六本木ヒルズから徒歩7分という好立地。近くには六本木西公園(徒歩3分)や乃木公園(徒歩5分)など公園も多く、山王病院(徒歩8分)などの医療施設もあります。これほど利便性が高く、環境的にも整った物件はめったにないでしょう」六本木ヒルズの開発を皮切りに、六本木は以前の雑然とした雰囲気から、ショッピングやイベントを楽しめる文化的な街へと変わり、アートの街としても定着。2007年にオープンした国立新美術館は徒歩1分という近さだ。

「都心ですから、セキュリティにはより気を配っています。当然、コンシェルジュ・管理人の配置はあり、夜間にも監視要員をおきます。エントランス風除室、エレベーターホール入口、エレベーターの3カ所にセキュリティがあり、玄関ドアと含めると4段階のセキュリティとなっています」確かなセキュリティも欠かせない居住性の一要素である。六本木の暮らしを安心して楽しむためのさまざまなサポートが背景にきちんと用意されている。

モデルルームでは、大画面を配したハイカウンターがデザインされた。くつろぎの場としての提案だ。カウンターはウォールナット材。

リビング奥からハイカウンターに向かって。白く光る壁の向こうがキッチン。ソファの背後は壁面を利用して、飾る場、収納の場を設けている。

今らしい豪華さだけではない、上質なくつろぎを重視

では、そういった好立地のマンションとして、インテリアはどのように考えられているのだろうか。インテリア・コーディネーターの黒須理枝さんにうかがった。「立地と建物のコンセプトからストーリーを思い描き、ここでの暮らしにはどういうインテリアデザインがふさわしいかを考えていきました」

まずリビングは、見せ場となる大開口部とその眺望を楽しめるよう、テレビを主役にしない、大人のくつろぎ方を提案。ソファは窓に向けて眺望を楽しむ配置に。ソファの背面は音楽やアートを楽しめる家具をしつらえて演出した。照明は、天井の間接照明とスポットライト、壁面のブラケット、床置きのスタンドと数段階の光を用意し、点灯の組み合わせと調光器で、生活の中でのあらゆるシーンに必要な明かりが調整できるようにしている。照明が単調で明るいとガラスに室内が映り込み、せっかくの夜景も見えなくなってしまうからだ。ウインドウトリートメントも眺望を邪魔しない、透明感ある薄い素材のバーチカルブラインドに。

そして、ダイニングスペースにはハイカウンターバーが配されている。「ここを選ぶ方は、時間に関係なく日々アクティブに動いている人だと思うんです。仕事もプライベートも。例えば仕事の合間に戻ってきて、少しソファで休んだり、音楽を聴いて気分転換したり。そして外で食事をすることも多いのではないかと。これだけおいしいレストランが近くにたくさんあるエリアですから。そういった方が帰宅してから、このカウンターでゆったり飲みながら、スポーツやニュースを見たり、ご夫婦ならその日の出来事など会話したり。いろいろなくつろぎの場として提案しているんです。また、大画面のあるスポーツ・バーの感覚で、ホームパーティを開いた時にも活躍する場になるでしょう」

この場所を選ぶであろう人々のライフスタイルや志向を考えるところからスタートし、さらにここでの暮らしをより積極的に楽しめる新たな提案を打ち出す。これもデザインの役割である。

「キッチンは独立させましたが、裏方の作業の場所として位置づけるのではなく、リビングからつながる上質なインテリアの一部で、機能のある空間として提案しています。間仕切りに用いているガラスは工業製品ではない、作家さんの手によるものを使いました。模様は均一ではなく、まったく同じものはないので、ここに住む人のためだけに作られる贅沢なしつらえです。このモデルルームでは、男性的なカラーと素材を選んでいて、ドアや収納扉類はブラック系の鏡面仕上げ、床は御影石(みかげいし)にしています。落ち着き、重厚感ある高級なものが選ばれたわけですが、それだけだと住まいとしてはハードになりすぎてしまう。そこで、質感、木目に独特な深みのある木を選んでカウンターや収納扉に用いたり、手作業から生まれたガラスを用いて、モダンさを保ちつつ住空間としてのやわらかさも加味しているんです」

エントランス空間も、壁に手漉(てす)き和紙を張ってアートを配し、クラフト的なテクスチャーを加えることで、かっこよさの中にも人を迎える優しさを醸し出している。

キッチン内からハイカウンターを見る。重厚感ある素材使いの中、ガラスの光る壁が開放感や華やかさを添えている。

キッチンの扉はカウンターと同じウォールナット材の鏡面仕上げ、カウンターは御影石。

寝室の壁にもキッチン、カウンターと同じウォールナット材を用いて、インテリアに統一感を出した。全体的にテクスチャーの違うものや今らしい色合いで落ち着きある豪華さを演出。

キッチンの仕切りに使われているガラスは作家によるもの。ランダムな大理石のような模様は、ガラス内部で白く結晶化させている。

エントランスホール。左右は壁面収納の鏡面塗装を施した扉。 床は御影石。壁は手漉き和紙張りで、正面には錫 ( すず ) 箔 に銀彩を施したアートを飾った。クラフト的なものを加えて、 モダンな中に温かみを。

「また、( ここに住む方は ) 多忙な方たちですよね。その疲れを癒やし、活力を再生させることがデザインによってできないかとも考えました。バスルームがそうですね。まったく一人でくつろげる唯一の場所ですから、リフレッシュできて、豊かさ、贅沢さが味わえるように。そこで、石張りの特注ユニットバスを採用し、機器類も日本製の上質なものを選びたいと思いました。これ見よがしのハデなものでなく、作り手の心意気を感じる上質なものを」

バスタブは、いものホーロー。その使用感は樹脂製とはまったく違う、肌触りのよさだ。シャワーバーは、パリを拠点に世界中で活躍するデザイナー集団「エリウムステュディオ」によるシンプルでシャープなデザインが選ばれた。コンパクトな形状ながら、豊かな水量のオーバーヘッドシャワーで、製造においても高い技術と手間暇を要する逸品である。鏡面の磨きやパーツのアールも、職人の卓越した手仕事でひとつひとつ丹念に仕上げられる。工業製品でありながら、手仕事のたまものだ。そんな実質的なクオリティが、使い手に豊かな充足感を与えるのだろう。

正面のミラーは、空間に広がりと奥行きを与えるため。入浴している人の映り込みをやわらげるよう、タペストリー加工のラインを適度に入れたデザインにした。テレビはオプションで付けることが可能。照明にも調光機能を付け、気分や体調に合わせてリラックスできるようにしている

売主である旭化成ホームズ株式会社の辻松章太さんは、「当社はロングライフ住宅を長年供給してきた住宅メーカーとして、きちんとした住まいを都心の高層タワーにおいても提供したいと考えました。あくまで住まいとしての基本的な快適性、品質を重視しています。永住に値し、住むほどに価値を深めていく住まいを目指しました」という。アトラスタワー六本木は、その立地から都会的な豪華さがまず先に目に入るかもしれないが、その空間の背景には住まいとしての確かさや快適さがきちんと考えられていることがうかがえる。

バスルームは石張りの特注ユニットバス。美しいシャープなラインを描くオーバーヘッドシャワーは、コンパクトながらスプレー状の豊かな水量が得られる。

卓越した技術で、丹念に磨かれて生まれる鏡のような光沢。限られた職人によってひとつひとつ作られる。

バスタブはいものホーロー。上質な肌触りのよさから選んだ。空間に奥行き感を与えるミラーは、タペストリー加工で映り込みを緩和。テレビはオプション。

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