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ニュースリリース

世界初 500℃で実用可能な固体酸化物型燃料電池セルスタックを開発
50W程度の小型化と最短5分の急速起動が可能

2005年10月6日


TOTOでは、独自のセラミック技術を生かし、燃料電池の開発を進めています。
このたび、携行型燃料電池装置に組み込むことのできる固体酸化物型燃料電池(以下SOFC)セルスタック(※)を開発しました。従来のSOFCの作動温度750℃〜1000℃に対して今回500℃で作動することができる材料を開発し作動温度を下げることができたため、断熱層を薄くし小型化を可能にしました。また、セル(※)形状は熱応力に強い円筒形を採用しており、室温から最短5分で起動することが可能になりました。
50Wから1kW程度の出力範囲の電源に適しており、電動車イスや電動アシスト自転車、携行型電源などに利用することで、他の電源に比べて次の利点があります。

充電作業なし
  リチウムイオン電池など二次電池で必要な充電作業を行う必要がなく利便性が向上します。
燃料種多様
  燃料電池自動車に応用が期待されているPEFCの燃料は水素に限定されますが、SOFCはカセットコンロのボンベに用いられているブタンガスやプロパンガスなども利用可能です。
高い出力と耐久性
  パソコンや携帯電話向けに開発が進められているダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)に比べ、SOFCは出力と耐久性が高い特徴があります。

今後、セルスタックとして発電性能と耐久性を高めていくとともに、システムメーカーへセルスタックおよびモジュール(※)の供給を行い、2008年度の実用化を目指します。



写真:セルスタック外観

(※) 「セル」 発電を行うセラミック部材で、円筒形の1本を指します。
  「セルスタック」 セルを一定歩数束ねたものを指します。
  「モジュール」 セルスタックを集合させ、燃料や空気の供給路を構成し、システムへ組み込める状態にしたものを指します。

<低温作動特性等の向上>

これまでも低温作動に適した電解質材料は存在していましたが、焼成工程で電解質が燃料極と化学反応し内部抵抗が増大するため有効に起電力を得られませんでした。このほど開発したSOFCセルは、電解質と燃料極の界面に反応抑制層を設けることで内部抵抗を大幅に低減し、低温動作特性を安定させました。
また、集積密度と急速起動性の向上のため、直径5mmのチューブ状に燃料極を成型し、その表面に電解質と空気極を製膜しました。

燃料電池の構成材料種
  材料種
空気極 ランタンコバルト系セラミックス
電解質 ランタンガレート系セラミックス
燃料極 ニッケルとジルコニア系セラミックスの複合材
反応抑制層 セリア系セラミック

<電気特性>

セルスタックの電気特性は、500℃において出力28W、600℃においてエネルギー出力37Wと、この温度域では世界最高の特性が得られました。
(表面積85cm2、体積0.016L)
セルスタックの電気特性を表すグラフ

<委託研究>

本研究は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の委託を受け、実施されています。



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